地震に備えて:食料、飲料
食料
大地震が発生し自宅が全壊もしくは半壊などで帰宅できない場合は避難所での暮らしを余儀なくされますが、そうでない場合、避難先から帰宅が可能です。
しかしながら、電気・ガス・水道といったライフラインは停止し、道路は寸断し、通行可能な大きな道路も、緊急車両が優先され、一般の物流は停止してしまいます。
被災地におけるコンビニやスーパーの食糧や日用品はあっという間になくなり、自宅に帰宅したとしても、普段通りの生活ができるとは限りません
避難所での食糧や日用品の配給も始まりますが、全ての人に行き渡るとは限りません。個人レベルでできるだけ、食料を備蓄しておくことが大切です。
最低限、家族1週間分の食糧の備蓄が望まれます。1週間たてば、支援物資の供給などが進む事が期待できるからです。
かといって、家族1週間分の食糧を地震対策用だけに保存したのでは、場所も管理もたいへんです。
食料の備蓄の基本は使いまわしです。普段使っている食材を地震発生時にも使えるようにします。
普通の標準的な家庭であれば、意外に保存食品が棚の奥に眠っているものです。
これらの賞味期限の長い食品の管理をほんの少し効率よくすれば、地震発生時にも利用することができます。
大地震対策としての食料管理の基本は何があるかを把握することです。食品を把握するためには、食品の棚卸しを行います。
棚卸しといっても面倒なことはなく、棚や物入にある食品の量と正味期限を確認するだけです。
普通の家庭にあって地震発生時にも利用できる食料の例を示します。
お米
普通の家庭にはあると思います。地震発生の停電時でもカセットコンロがあれば、又電気が供給可能であれば炊飯器で炊くことができます。 通常から5Kgのお米を使い切ったら買うのではなく、1袋は常備しておき、現在使っているお米がなくなったら常備してるお米を使い、新たに購入したお米を保存用にするといったように使いまわして行きます。
レトルト食品
ごはんのお供にはレトルト食品が便利です。定番のカレーやハヤシライス、牛丼、親子丼など好きな物を買い置きしておきましょう。 炊き込みご飯の素を使うと、ごはんと一緒に作ることができるのでエネルギーのロスを抑えることができます。
パスタ
最近、お米を食べる人が少なくなってきています。そのな方はパスタを常備しましょう。 地震発生後は、調理用のエネルギーが貴重になります。早ゆでタイプのパスタを選ぶと、少ないエネルギーで調理が可能です。
パスタソース
パスタソースも様々な種類があります。家族各自の好みに合わせて常備しておきましょう。 和えるだけのパスタソースがお勧めです。 温めて使用するレトルトタイプのものは、パスタを茹でるときに一緒に温めてしまうことでエネルギーのロスを防げます。
そうめん
夏の定番といえば素麺ですが、素麺は少ないエネルギーでゆでることができるので地震対策としての食品としてはうってつけです。 素麺は、レトルトのカレーやパスタソースにも合わせることができ、夏だけでなく、冬でも常備しておきたい食品です。
缶詰
保存食の定番です。災害発生時の食事は炭水化物に傾きがちになります。タンパク質の補給の面で缶詰は最適です。 お肉や魚の缶詰を常備しておけば、普段の酒のつまみにもなります。
カップ麺、袋麺
カップ麺、袋麺は普段から食べている人は多いと思います。購入したものを食べつくすのではなく、買い置きして常備するようにしましょう。
他にも
麻婆春雨
麻婆のレトルトと春雨がセットになっていて、この一つで食品として完結します。 賞味期限も長いので常備しておきたい食品です。
備蓄量
使いまわす食料を決めたら、家族1週間分での最低限必要な量を決めます。
1日目は冷蔵庫のものを利用します。
地震による停電が発生すると、冷蔵庫は停止してしまいますが、ドアを開けない場合、保冷された状態を保っています。
食材として利用できそうなものは、冷凍庫に集めてできるたけ長持ちをさせます。
2日目以降6日間18食をどうするか考えます。
(ご飯:1合150gと缶詰)、(ご飯:1合150gとレトルト食品)、(パスタ:100gとパスタソース)、(カップ麺又は袋麺)、のパターンを繰り返すとしたら、一人当たりの量は以下のようになります。
食材 | 量 |
---|---|
お米 | 1.5Kg |
缶詰 | 5個 |
レトルト食品 | 5袋 |
パスタ | 400g |
パスタソース | 4袋 |
カップ麺又は袋麺 | 4食分 |
この値に家族の人数を掛けた量が備蓄に必要な量となります。
4人家族だと、ごはんやパスタは、常備されている量だと思いますが、缶詰やレトルト食品などは相当な量になってしまいます。
この例は4パターンのみの繰り返しの場合なので、ひとつのパターンの量が多くなりましたが、家庭にある様々な食材を組み込むことでひとつのパターン(缶詰やレトルト食品)の量を減らすことができます。
飲料
自動販売機
飲料メーカや飲料自動販売会社は災害対応自動販売機を設置を進めています。災害時には、無料で飲料を受け取ることができます。 但し、災害時での無料販売に切り替わるタイミングは、自動販売機によって異なります。
コカコーラ | 遠隔操作 | 設置場所を提供している自治体などの設置主の方との話し合いによって、無料提供をするかを決定 |
伊藤園 | ? | 災害発生時に停電となった際に、手回しによる自家発電で電気をつくり、商品を無料で取り出せる機能を持つ |
ダイドードリンコ | 手動操作 | 地方自治体と「災害時における飲料の提供協力に関する協定」を締結し停電時に引用提供が可能となる |
サントリー | - | 自販機の管理者と結んだ協定(契約)内容に基づいて、災害モードの有無を決める |
キリンビバレッジ | 手動操作 | 目安としましては『設置先の所在地域が、震度5弱以上の地震に見舞われたとき』、『設置先の所在市区町村に災害対策本部が設置されたとき』 |
災害用自動販売機は公共施設に設置していることが多く、今後は病院や学校、多くの人が集まるビル内などに設置されとのことなので近くにあるかを確認していおくと災害時に助けになります。